365日の顛末

こころとからだの健康、不妊治療、キャリア。試行錯誤の365日の記録。

【不妊治療振り返り】予約/説明会/初診まで怒涛の診察ラッシュ。気になる費用と症例実績(2020年1月〜2月:40歳1〜2ヶ月)

前回、通院する不妊治療クリニックを選ぶときに着目するポイントについて書いてみました。

 

わたしは、梅ヶ丘産婦人科に通院することに決めたところまでは、前回のエントリーに書いた通りです。

 

 

初診予約ができるのは1ヶ月後だった

梅ヶ丘産婦人科は完全予約制なので、不妊治療の受診を希望する場合には、まずは電話で予約をする形。

わたしが電話をしたのは年明け早々、最初の診察開始日だった。

電話した週の週末に受診できるかなと思っていたのだけれど、わたしの考えが甘かった。初診の予約枠はすっかり埋まってしまっているらしく、最短の週末に初診予約ができるのは1ヶ月後の2月初旬だった。

最初はそんなに待つのかと面食らったけれど、初診予約がいっぱいで最初の通院が先送りになるケースは、他のクリニックでも多いみたい。

※ 2回目以降の診察予約はWeb上からできるようになる。

 空き時間に電話なしで予約ができるのはやっぱり便利。

 

ちなみに、初回は不妊治療に関する説明会のようなものも兼ねていて、診察を受けた上で説明会にも参加する形になると案内された。

 

初診&説明会

説明会

まずは他の初診の方数名と合わせて2階に案内され、不妊治療についての解説プリントが配布され、説明を受ける。

大まかな内容は以下。

  • 特定不妊治療助成制度について
  • 治療のステップ
  • 取るべき栄養素や(このクリニックはBaby & Me押し)

 

特定不妊治療助成制度について

特定不妊治療助成制度を利用する際に、(1)制度利用の資格があるか(条件の確認)、(2)申請する際に必要になる書類についての説明があった。

※ 注意 ※

 以下の資格情報は2020年2月時点での情報です

 2021年1月以降に終了した治療について制度申請資格の条件が緩和されています。

 詳細は東京都特定不妊治療費助成の概要 東京都福祉保健局 で確認してください。

 

(1)制度利用の資格があるか

 ①申請可能な年齢か

 ②戸籍上婚姻関係があるか

 ③夫婦の所得(手取り)額の合計が905万円未満か

 ④申請する自治体=夫婦のうち、より収入が高い方の住民票がある自治体

 

(2)申請する際に必要になる書類等にについて

  • 各自治体が発行する医療機関が証明する証明書(助成事業受診等証明書)を用意する。証明書は各自治体のホームページからダウンロード可能。
  • 助成事業受診など証明書と合わせて、受付に依頼する(作成には10日ほどかかるとのこと)

 

うちはフルタイムの共働きなので、助成対象外だった。無念。

 

治療のステップ

タイミング法→人工授精→体外受精→顕微受精という段階で、治療がステップアップしていきますよ、というお話。

「体外受精説明書」というA4サイズ20ページの印刷物が渡されて、詳細はその内容を読んでおくように、と案内された。


サプリで摂取すべき栄養素(クリニックから説明されたこと)

任孕力を高めるために取るべき栄養素について。葉酸や鉄分を取りましょう、といった説明を受けた。

クリニックによって、おすすめするサプリブランドが違うというような話を聞いたことがある。梅ヶ丘産婦人科は「Baby & Me」というサプリを推している(待合室の壁にも紹介ポスターが掲示されている)ようで、説明会でも唯一具体的なブランド名を挙げて紹介されていた。説明してくれたスタッフさんは「葉酸などのサプリメントについては、ドラッグストアでも販売されているので、それを購入いただく形でも大丈夫です」と補足していた。

 

初診(=タイミング法1周期目スタート)

そして、初診。わたしを担当してくれるのは院長だった。

もともと、健康診断で子宮筋腫が見つかったことが不妊治療スタートのきっかけになっていたこともあり、それを伝えて内診で子宮筋腫も見てもらった。

子宮筋腫の位置、サイズ的に、妊娠への影響はないだろうと言われて一安心。

「それよりも年齢がねぇ」と言われたのが印象的だった。

「それで40まで不妊治療はしていないわけですねぇ。まだこれから先、いつかって感じなんですかねぇ」と先生。

いや、作る気になったから受診しているんですけれども、と内心苦笑いした。

先生は穏やかで物腰は柔らかい。でも、時々柔らかい口調のまま、さらりと煽ってきたりする。その後の診察でも同じようなことを言われたことがあった。

 

診療方針が決まる

まずはタイミング法からスタートするのがこのクリニックの習わし。

とは言えわたしも40歳なので、「タイミングは2、3回で、早めに人工授精や体外にステップアップしていうようにしましょう」と先生。妥当だと思った。

「まずは次の火曜日に夫婦生活をしてください。次の受診日は水曜日ね。帰りに受付で予約を取ってください」とのこと。

”夫婦生活”と表現するのか、という驚きと、ピンポイントで日付を指定されるのだな、という戸惑いを抱えながら、ヒューナー検査、頸管粘液一般検査、AMHなどを受ける。検査結果は次回の受信時に教えてくれるとのこと。

本日のお会計

保  険  外: 5,890円

保険適用: 5,870円

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合 計 :11,760円

 

 

診察2回目(初診4日後)

予定通り2回目の診察を受ける。

9:00に診察の予約をしていたのだけれど、朝10時半までに完了しないといけない作業があったので、早朝に自宅で仕事をして、9:00から診察を受けて、その後出社する流れにした。

ヒューナーテスト

ヒューナーテストを受けた。

残念ながら採取した子宮頸管粘液の中に、動いている夫のおたまじゃくしはいない、と先生に告げられる。「まだ排卵日が先なので、粘液が分泌されていないからかもしれませんね」と先生。金曜日にもう一度夫婦生活をもち、土曜日に来院するようにと言われる。

前回受けた、抗ミュラー管ホルモン検査・血液検査のフィードバックを受ける。

抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査

※抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査とは

AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略で、採血で測定する。

現在の卵子の在庫=卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているかを反映する。つまり、AMH検査で卵巣の予備能がどれほどかを知ることができる。 数値が大きい方が卵子の在庫が多い。

 わたしの数値は2.05ng/mlだった。ピンとこないが、40歳の平均値は1.47で、2.05という数値は、37歳の平均値よりは低く、38歳よりは高い数値とのこと。「年齢の割には数値は高く出てるので、うまくいくといいですね」と先生に言われる。

ここで注意しなければいけないのは、AMHの値は卵子の「在庫数」の予測値にはなるけれど、その値に卵子の「質」は全く反映されないということ。年齢を減るほど卵子の質は下がるといわれている。なので、採卵して受精卵を移植して妊娠に至るには、①卵子が取れること、②その卵子が受精して着床できるだけの力を持っていること(=質)という2つの壁がある。AMHで予測できるのは、卵子の在庫数、つまり卵子が取れそうかどうかという点のみだ。

 

↓AMH検査の結果

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血液検査

特に異常はなかった。

↓血液検査の結果

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本日のお会計

保  険  外:   890円

保険適用: 1,760円

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合 計 :2,650円

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累 計 :14,410円

 

 

3回目診察(初診の1週間後)

9:30〜別の病院の予約をしていたので、それが終わってから10:30に梅ヶ丘産婦人科に通院。

日記を確認したところ、座る椅子がないくらいに混雑していた様子。この頃は仕事が繁忙期で、空席を見つけて座った途端に睡魔に襲われて眠った、と書いてある。

診察に呼ばれたのは結局11:30頃だった。

※ちなみに、土曜日は混雑するので、診察を済ませた後に、院外で時間を潰すこともできる。受付を済ませると、受付番号が印字された紙を受け取るのだが、土曜日のみ現在受信中の受付番号が20分おきにWebで更新される。駅前のカフェで時間を潰し、自分の番号が近づいたらクリニックに戻ることもできる。

 

産婦人科はいろいろな女性がいて面白い。年齢も雰囲気も服装も様々で十人十色だけれど、ここにいる全員が子供を授かることを望んでいるのだと思うと、不思議な感慨が湧く。なんだかそのエネルギーというか気概のようなものに圧倒されるような思い。

いや、わたしもその中の一人で、圧倒されている場合ではないのだけれども。

 

内診

エコーで子宮の壁の厚みを測ったところ、厚くなっていて、排卵は今日か明日だと予想された。「今日か明日のどちらか、夫婦生活を持ってくださいね」と言われた。

「次回は生理開始から12日目に受診してください。受診の前日に夫婦生活もってね」と指示を受けて、診察終了。

 

本日のお会計

保  険  外:   590円

保険適用: 1,760円

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合 計 : 2,350円

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累 計 :16,760円

 

梅ヶ丘産婦人科の説明資料・費用テーブル

説明会で手渡された20ページちょっとの資料はとても参考になった。

掲載されていた情報は主に

 

  1. 体外受精・顕微受精・胚凍結保存について
  2. 卵巣刺激法別の、採卵までのスケジュール
  3. 2015〜2017年の治療実績
  4. 体外受精・顕微受精・胚凍結保存に関わる費用について
  5. 印刷物内の用語の説明

というものだった。

 

※ 注意 ※

以下に記載指定ある情報は、2020年1月時点で受け取った書類に掲載されていた内容です。それ以降の変更は反映されていませんので、ご注意を。

 

1.体外受精・顕微受精・胚凍結保存について

各ステップでどんなことをどのように行うのか、治療のリスクや発生しうる事態などを説明しているもの。治療周期の考え方や、各ステップの治療の流れなどを文章で説明しているもの。

文字ばかりだけれど、説明自体はとてもわかりやすい。今となっては基礎的な内容だと思うけれど、治療開始当時はまだ理解が進んでいなかったので、治療の流れを前もってイメージできる資料があるのは、心強かった。

 

2.卵巣刺激法別の、採卵までのスケジュール

Short法、アンタゴニスト法、クロミッド法、自然周期の4種類が掲載されていた。

結局わたしは上記のどれでもなく、PPOS(Progestin-primed Ovarian Stimulation)法で採卵した。PPOSは比較的新しい採卵方法のようだし、配布された資料は「2018年5月」の日付になっていたから、情報が古いのかもしれない。

 

各刺激法の違いや特徴、PPOSの説明は、リプロダクションクリニック東京の公式ブログのこちらの記事がわかりやすかった。

ameblo.jp

 

3.2015〜2017年の治療実績

 気になる治療実績について。

年齢によって妊孕力が下がっていくので、37際以下、38〜40歳、41歳の年齢帯に分けて、採卵・卵子採取・肺移植(新鮮胚移植・全胚凍結)、凍結胚移植、妊娠の症例数を掲載している。

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フロー図になっているので、採卵から凍結、凍結から胚移植、移植から妊娠までの歩留まりがわかりやすい。そして、年齢を追うごとにその歩留まりがわかりやすく低下している事実を突きつけられて、少し落ち込んだ記憶がある。

でも、後悔先に立たず。とにかく前進するしかない。

 

4.体外受精・顕微受精・胚凍結保存に関わる費用について

関心の高い項目「費用」について。

検査費用、卵巣刺激の際の薬剤の費用をはじめ、ARTにかかる技術料も掲載されていた。

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ART以降の治療費については、たいがいのクリニックで採卵個数や受精卵の数で費用が変動し、料金計算が複雑なのは上述の通りだ。でもこの説明書には、「採卵●個で、顕微受精●個であれば、費用はXXXX円」という例示も何パターンか掲載されていて、とてもわかりやすかった。

 

ちなみに梅ヶ丘産婦人科の会計の支払い方法は、採卵、移植の費用は銀行振り込みのみ、その他に関しては当日現金にて精算となる。クレジットカードは使えないので注意。(2020年時点)

 

5. 印刷物内の用語の説明

専門的な医学用語も出てくるので、それを解説しているページ。説明書を通して、ここに記載されていない語句もわからないものがあったりして、Google先生にたいへんお世話になった。

 

振り返り

始まってみたらやはり突発的な診察が多い。わたしはこの3回の通院のうち2回は土曜日でラッキーだったけれども、生理周期のタイミングによっては、なかなか業務調整がタフになりそうな印象だった。

1週間の中で3回も受診したので、このペースでの通院が続くのかと思って、ゲンナリした記憶がある。(もちろんそんなことはなかった)

 

ようやく不妊治療を開始できてホッとすると同時に、40歳を超えると妊娠の可能性が格段に下がるという事実を突きつけられて落胆した。

この時には年齢的に体外受精に進む可能性も大いにあるけれど、意外と授かれたりしちゃうんじゃないかしら、と思っていた。

 

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