365日の顛末

こころとからだの健康、不妊治療、キャリア。試行錯誤の365日の記録。

【不妊治療ログ】自己注射指導@リプロと先端恐怖症のはなし

先日、リプロダクションクリニック東京(以下リプロ)に転院を決めました。

 

リプロは、自己注射の際に皮下注ペンなどではなく、

クリニックで使用しているような医療用注射針・注射器とアンプルなどを使います。

 

梅ヶ丘産婦人科病院に通院していた頃に、ゴナールF皮下注ペンは使用していたのですが、

それとは全く勝手が違うということで、自己注射指導を受けてきました。

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 自己注射指導@リプロ

事前に予約が必要

診察の予約をアプリで行うのですが、自己注射指導も同様にアプリで予約します。

通常の診察とは別の「自己注射参加専用」の枠があり、

毎日開催していますが、時間帯は15〜16時のみ。

数名でまとめて受講する形で、15分前に受付を済ませるようにと言われました。

 

平日だと翌日の枠も空きがあったりします。

週末の枠はやっぱり早く埋まってしまうようですね。

 

注射訓練のためだけに来院するのも面倒なので、

前回の通院時に受けた採血結果の確認目的の再診も合わせて、

自己注射指導→再診という順番で平日に予約しました。

 

大きな金額ではないんのですが、祝祭日だと受信料が加算されることに加え、

オフィスがクリニックの近隣なので、時間効率を考えて、

当日は出社して、仕事を中抜けして受診する形を取りました。

 

当日までの準備:予習必須

事前に自己注射についての説明動画、説明書きWebページのURLを教えてもらえます。

指導の前に必ず予習してくるように、と案内されました。

動画は10分ほどの内容で、注射に使う器具やアイテムの名前、

注射する薬剤を作る(溶剤に粉末を溶かす必要がある)ところから

注射するまでの一連の流れを説明したものです。

 

さらっと見てから参加しました。

 

当日の流れ

指導開始の15分前に受付を済ませ、待合室で自分の診察券番号が画面に表示されるまで待ちます。

ほぼ15時ぴったりに案内されました。

 

 

余談ですが、クリニックによって、通院されている方の雰囲気の傾向ってあるなぁと思います。

 

(ここから、ちょっと偏見というか、わたしの色眼鏡で見た景色の話ですが)

人間観察がすきなので、人が多いところで何かを待つ時間があると、

わたしはこっそり周囲の人を観察する癖があります。。

直近で通っていたKLCは、わりとPCを持ち込んで待合室で仕事をされている方も多く、

そうでなくても仕事用と思しき大きめの鞄を持って通院されている方が多い印象でした。

一方でリプロは、安直な表現ですが「エレガント」な雰囲気の方が多い気がします。

手持ちの鞄はミニバック、服装もコンサバなオフィスファッションというよりは、

シフォンのロング丈のプリーツスカートとか、春色の花柄とろみワンピースとか。

 

先週末に通院したときも、何だか女性らしくい服装の方が多くて、

「週末だし、みんな帰り道に銀座で買い物とかするのかな。おっとなー!」などと

思っていたんですが、平日も変わらずエレガントでした。

 

わたしもコンサバな服装で仕事する日ばかりではないのですが、

普段わたしが着ているような、体のラインが目立たないシルエットのカジュアル寄りの服ではなく、

女性らしいカーブラインのフェミニンなファッションの方が多いかんじ。

何というか待合室の雰囲気・天井の高さと相まって、

「何すかね、ここ、なんかのサロンなんかな。

 もしかして、この後ティーパーティーとか始まっちゃうんかな。」って感じだった。

 

鼻の頭に汗をかきながらオフィスを抜け出し、メイクも直さずクリニックの受付を済ませ、

脇汗かきながらPC開いて仕事してましたが、そんなガサツな雰囲気なのはわたしくらいのもので、

なんつーか皆さん綺麗でで落ち着いていて、「大人だなぁ」と思いました。

(あれれ、年齢的にはわたしも十分に大人なはずなんだけどな、まいっか。

 

いざ受講

わたしの参加時は、わたし含めて5名の通院者に対して、説明するスタッフさんが1名、

補助の方が1名という形でした。

クリニック側で、自己注射の説明書き、使用する機器や薬剤、

自己注射に関する同意書を用意されていて、スタッフの方が実演しながら説明し、

それを真似して自分たちでも作業してみる、という流れでした。

わたしは手先はわりと器用なのですが(編み物や絡まった糸を解くとか好物)、

 

実は先端恐怖症なのです。

引かれる覚悟で書きますが、注射器に限らず裁縫針などの鋭角的な先端を見ていると

「ギャー」と叫びたくなったり、自分に突き刺したい衝動に駆られるんです。

特にイライラしている時などはその衝動を抑えるのが大変で、

叫び出さないように深呼吸しながら意識を集中して理性を働かせていないと、

テーブルなどをひっくり返したい衝動に駆られます。。

 

今回は、溶媒に薬剤を混ぜて、注射器を使って薬剤を作る方法と、

自分に刺す注射針に変えた後、刺す直前までの実習でした。

採卵時に診察を受けた際に、刺すステップの指導を受ける形だそうです。

 

そんなこんなで、針を手にして変な冷や汗をかきましたが、

今回はなんとか無事終了しました。

 

 

自己注射指導の後、一旦オフィスに戻って仕事をして、

それから再診を受けたのですが、その話はまた後日に改めて。

 

 

先端恐怖症について

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先ほど触れたとおり、わたしは先端に弱い。
特に、金属で、その中でも銀色に光っている先端には滅法弱い。


コンビニの陳列棚の角っこなんかを見ているだけで動悸が早まって、苛々してしまう。
そして、わたしを苛つかせた先端に額をあてると、何故か動悸がおさまったりする。

 

学生時代にミュージカルサークルの衣装デザイン制作を担当した時期があるのだが、

針を手にして作業している時など、ふいに眉間に突き刺したい衝動にかられていた。

針先を寝かせて眉間のあたりに当てながら深呼吸をすると、妙に心が安らいだりした。

 

 

幼い頃からそうだった。

 

母に手を引かれて買い物に行ったスーパーで、ひっそりと陳列棚の金属部の角に

頭を押し付けている姿を母に目撃され、不意に「●●ちゃん何してるの」と

声をかけられたときには、心臓がとまるかと思った。

幼心にも、自分のその感覚がマイノリティーに属すことはわかっていたので、

正直に話してしまうと母を悲しませるんじゃないかと心配して、

必至で取り繕った記憶がある。

 

 

自分に余裕がないときには、金属製のものに限定せずとも

鋭角的な「なにか」が、自分の眉間から半径数十センチメートルの視界に

入ってくること自体が厭でたまらない。

 

鉛筆なんかはもちろん、ときには紙にすら嫌悪感を覚える。

例えばパイプ椅子を並べた会場で受ける説明会とか、あるじゃないですか。

隣に座った人が手に持っているA4資料の角、あれが嫌だ。

何でもっと低い位置で持ってくれないのか。

近眼で、顔に近づけなきゃ読めないようならメガネかけろよって思う。(←自分勝手

 

 

この感覚に共感を得られることは滅多にないのだけれど、

それでもまれにわかってくれる人がいて、過去に同じ感覚を持つ人から

「眉間でなくても頭とか、特に髪の分け目を先端に押し当てるのが効くよ」

とアドバイスされたことがある。

言われた通りに試してみたら、確かに頭の髪の分け目のあたりでも、心が鎮まった。

 

 

これから始まる採卵期、毎日この衝動と闘いながら注射するのかと思うと、

やっぱりちょっと気が重い。

 

突然の着信に焦って奇声をあげたりすることがないように、

スマホのない部屋で、すきな曲でも聴きながら深呼吸して、静かに打とうと思う。