前回、前々回とクローゼット収納の見直しをしたことを書いた。
今回はその完結編。
我が家のリビングにあるクローゼット。扉を閉めた写真がこちら。
扉を閉めれば一見なんていうことのないきれいな眺めだけれど、扉を開けたらそこは腐海のようなカオスっぷり。
左が改善前のBefore、右が改善後のAfterの写真。
この写真だと、どこが変わったかわかりにくいと思う。
主な改善ポイントは次の3つのうち
- 使用頻度が高いものをアクセスしやすい位置に変更
- 出し入れしやすいバッグハンガーを設置
- 予備のハンガーを取り出しやすく収納
前々回は不要なものを断捨離して収納する物自体を減らし、前回は使う頻度に応じて取り出しやすい位置に収納場所を変更する、という改善をした。
今回はリビングクローゼット収納の大きな課題だった以下の2点に踏み込んでいく。
出し入れしやすいバッグハンガーを設置
クローゼットの右手の壁に沿って、S字フックに吊り下げる形でバッグを収納していた。
じゃあそのS字フックは何に掛けているのかというと、、
上の画像だと暗くて見えにくいが、実はスチールシェルフの棚板である。
これまたズボラの極みであるが、スチールシェルフの棚板で現在は使用しなくなったものを「またいつか使うかも」とクローゼットに仕舞い込み、しまったついでに「ここにバッグを吊り下げればいいのでは」と、ゴミを貯め込むことを正当化するかのようなロジックで自分を納得させてしまっていた。
うちはゴミ屋敷か、と自分に突っ込みたい。
当然、このバッグハンガーは安定していない。クローゼットがパンパンなので棚板が倒れることこそないものの、奥のバッグを取り出すときにはグラグラと揺れる。このバッグハンガー的棚板が視界に入るたび、そしてバッグを出し入れする度に罪悪感を抱くのが嫌だ。
そして何より邪魔。なんとサイズが150cm×52cmもある。
加えて、スチールハンガーの床との接地部分に埃が溜まるのである。掃除機の隙間ノズルを使って吸い込もうとしても、取り除き切れない綿埃の歯痒さよ。
バッグのクローゼット収納をいろいろ調べてみたけれど、
①ハンガーバーの上の高い位置に、ブックエンドのような仕切りを立てて、そこにバッグを立てて収納
②ハンガーバーに取り付けられる、吊り下げ式の布製・不織布製の棚に収納
という2つのパターンに大分される。
①を実践しようにも天袋のスペースに余裕がない。
②も検討したけれど、吊り下げ式の棚は奥行きが浅い物が多い。
↓こういうやつ。
こういうバッグホルダーにしっかり収納したらすっきりだろうなぁ、いいなぁ。
と思いはするのだが、うちのクローゼットはとにかく手狭なのである。でも奥行きが60cm以上あるので、その空間を十分に活用したい。
それでだ。
ない頭を振り絞って考えた結果、バッグを吊り下げるラックを工作することにした。材料は100円均一で全て調達、10分もあれば完了する簡単作業である。
使ったのはこちら。
左から順に
- スチールラックの棚板(45cm×12cm)
- スチール製のハンガー(2本セット)
- ハンガーホルダー(これは次の項目3で使用する)
- 結束バンド
結束バンドは家にあった余りものなので、実質300円である。安い!
この後に及んでスチールラックを棚板を購入するなんて、学習しろよ、と思われる方も多いだろう。でも注目して欲しいのは棚板のサイズ。捨てる棚板は150cm×52cmだけれど、こちらは45cm×12cm。1/9のサイズ。邪魔にならない。
スチール製のハンガーにこのスチールラックを吊るして、そこにS字フックを吊り下げようという魂胆である。
吊り下げるので、床に溜まった綿埃にまみれることもないはず。
◆作り方
① スチールハンガーを2本重ね合わせて、ずれないように結束バンドで固定する。
ハンガーの首の部分1箇所と、地面と水平になる辺2箇所、合計3箇所を止めた。
② ①にスチール製の棚板を組み合わせて、ずれないように結束バンドで固定する。
吊り下げるバッグの数にもよるけれど、それ相応の重量に耐える必要があるので、固定する箇所は多いほうが安心。わたしは5箇所を固定した。
すると、こんな物が出来上がる。
これを、ハンガーポールに吊り下げて、スチールラックの棚板にS字フックを吊り下げれば、以前よりも省スペースなバッグハンガーが出来上がり!
作業時間10分、材料費300円、わたしはずぼらなので、めっちゃ楽なことしかしたくないのである。
バッグの他に、ベルトも吊り下げている。
これがBeforeとAfterの比較。
ちょっとわかりづらいけれど、スチールラックが床置きではなく吊り下げ式になったので、床に埃が溜まりにくくなったし、足元のスペースは他のものを収納できる空間が生まれた。
かつ、バッグを出し入れしてもグラつきも少なく、以前よりずっと使いやすくなった。
クローゼットから発掘したスチールラックは予想通り埃まみれで、「黄泉の国から現れし者」という感じの風情。成仏してくれとばかりに、粗大ゴミ処理シールという名のお札を貼り、おさらばすることにした。
予備のハンガーを取り出しやすく収納
「ハンガーを取り出す際に、隣のハンガーと絡まり合って取り出しにくい」クローゼット周りのイライラのあるあるの一つだと思う。
うちでは予備のハンガーをハンガーポールにかけている。
ファイルボックスに入れる形の収納を試したこともあったけれど、ボックスに入れても
結局絡まってしまった。
ハンガー同士の干渉ってとにかくイライラする。
1本取り出そうとしただけなのに、絡まり合って数本のハンガーがポールから落ちちゃったりすることも度々。
この問題の解決策のベストアンサーは、おそらく「使用するハンガーを同じ形状の丈夫なもので統一する」なのだと思う。うん、きっとMAWAハンガーとかを使うとすっきりするよね。でもMAWAハンガーってお高くて、全て揃えたときの金額を思うと萎えるのよね。
解決策次点は「クローゼットにものを詰め込みすぎない、ハンギングする数を減らす」だろうか。収納スペースには余裕を持った方がよいことくらいはわたしでも知ってる。でも小さな家の小さな収納スペースに洋服を収めようとしたら、どうしたって窮屈になってしまう。ああ、クローゼットが広ければよいのにな。
と、無い物ねだりをしても仕方がない。
結局、この問題は、「ハンガーの種類ごとに分けてハンギングすることで、絡まりにくくする」ことで解決した。
赤枠で囲んだ、ステンレスハンガーホルダーを使う。
こちらの商品は本来は、ベランダなどに洗濯物を干す際に、風でハンガーが偏ってしまうことを防ぐ商品の様子。
我が家では、これをクローゼット内に設置して、ギザギザの部分ごとに種類の違うハンガーをかける目的で使った。
写真では伝えられないのがもどかしいけれど、ハンガー同士の絡まりあいは以前と比べるとずっと減った。1/5くらいに減っていると思う。
これまでもときどきクローゼット収納を見直して、マイナーチェンジを繰り返していたけれど、今回はかなりドラスティックだった。そして、思い切ってものを捨てた分、すっきりしたし、ない頭を捻って収納効率アップを低コストで実現する方法を考えたぶん、便利になった。時間もお金もかかっていない、我ながらなかなかの出来。
もう一度Afterの写真を。
うーん。見た目の変化はやっぱり地味だな。
まだまだ改善の仕様はあると思うので、試行錯誤しながらまた変更を加えていきたい。
在宅勤務で自宅で過ごす時間は格段に多くなった昨今、住まいを居心地のよい場所に近づけることで毎日が少しでもハッピーになるとよいなと思う。