昨日は友人の結婚披露パーティーだった。
ちょっとおしゃれなJazz Barで夕方からの開催。
新郎はミュージシャン、新婦はDJ歴の長い方だったので、2時間のパーティーの中に2組のバンドの生ライブが詰め込まれていて、新郎挨拶、乾杯、ケーキ入刀からファーストバイトまでサクサクと進行していく。
いわゆる丸テーブルに着席してご歓談ダイムを挟むような披露宴に参加することが続いていたので、新鮮な気持ちだった。
人生の節目だからかっちりしなきゃならないなんて誰が決めた
夕方からの開催だからか、立食形式だから、ドレスコードも緩め。肩がぐっと開いたドレスを切る女性、ミニスカートの妙齢の女性もいれば粋な和服姿も。結婚式ではつま先の出るサンダルやブーツは御法度とされがちだけれど、つま先が出てるブーティーを履いた人もいた。
男性もみつ揃えスーツでかっちりまとめる人もいれば、カジュアルな革靴にコットンパンツにジャケットというスタイルの人、ハーフパンツに蝶ネクタイにハットというスタイルの人も。スニーカーをカジュアルスーツに上手に合わせている人も多くて、見ていて楽しい。
わたしは新婦友人として参加させていただいたわけだが、新郎のライブは、彼らのバンドが今ほど有名でない時から何度か見たことがあったりもしたので、感慨深かった。
陽気なフォーン、攻める鍵盤、タイトなドラム、唸るベースライン、参列者の連れてきた小さな子供のそば、最前列でウェディングドレスを着た新婦が踊るウェディングパーティー、もう最高かよの極み。
新婦はかわいいし、新郎はおだやかで人を和ませるようなキャラクター。新婦がずっと笑顔でニコニコしていたのが本当に印象的で、心の底からおめでとう、と思った。
ゆるさが生む心地よさ
わたしはどちらかというと頑固で偏屈なタイプ、かつ生真面目なタイプだと思う。
近しい人からは「頑固だよね」って指摘を何度か受けたことがあるし、「お前真面目だからなー」とか、「真面目を通りこして生真面目だから面倒くせーんだよー」みたいな指摘も何度となく受けてきた。
かつ、白黒はっきりつけたいタイプだ。グレーがゆるせない。やらなきゃいけないことはちゃんとやらなきゃ(やれないことももちろんあるけど)、やらなきゃいけないことができないんだとしたら、ちゃんと謝らなきゃ、そんなスタンスでずっと生きてきている。
昨日の結婚式は、カジュアルなスタイルの式だったことにも起因してか、みんなが楽しくて笑ってて心地よければそれでいいんじゃない、っていう空気が流れてた。進行上でちょっとしたトラブルが発生したりもしたのだけれど、その想定外の状況の乗り越え方にも人としての経験値が滲み出てるのを見た。締めるところ締めれば、どんなスタイルも許容するよ、ってゆるさがあって、それが心地よかったし、それを心地いいと思える人が集う場のあたたかさがあった。
あそびがない「しくみ」は磨耗する
ゆるさって、ようはゆとりとかバッファだし、あそびだと思う。それがないと、一つ歯車が狂っただけで、あっという間に想定外の状況になって、機能しなくなる。仮に歯車が狂わないでギリギリうまく運んだって、あそびがないんだもの、あっという間に磨耗する。
結婚式を通して、そういう当たり前のことに気付かされた。
周囲に対してはもちろん、自分に対しても。
わたしはもっとあそびを、ゆるさを許容したほうが、楽に生きられるんだと思う。
白黒どちらかはっきり決めたくなった時は一歩立ち止まって、それを今すぐ決めないと何かクリティカルなことが起きるのか、当分はグレーのまま放置しておいても影響がないことなのか、考えよう。
選択はストレスだから、先にどちらかはっきり決まっていた方がアクションが取りやすいことばかりだと思っていた。いまさらだけれど、そうでないやり方を試してみると、もうすこし毎日楽しく暮らせるんじゃないかな、と思った1日だった。