365日の顛末

こころとからだの健康、不妊治療、キャリア。試行錯誤の365日の記録。

2018年8~9月のこと(適応障害からうつへ、認知行動療法を受けられる病院探しから、リワークプログラム説明会へ)

2018年の8月に日記を更新してから、ずっと更新していなかった間のこと。

正直、一番調子が悪かったころのことはぼんやりとしか記憶にないのだが、書き綴ろうと思う。

 

2018年の5月の連休明けに適応障害を再発し、休職に入ってから調子が上向きになったりしながらもなかなか「復帰しよう」という気も「復帰できそう」という気も起きなかった。

 

日中は近所のカフェに行き、基本的には読書をしたり、日記を書いたりして過ごしていた。

5月に症状が出たころには、資料内の文章はもちろん、打ち合わせで顧客が話す要望事項が全く頭に入ってこない状態で(入って来ても素通りしていって、何も脳みそに残らないような感覚)、6月中は本を読む気が全くせず、7月前半に本が読めるようになったものの、読書のスピードがそれまでの自分と比べて著しく遅くなっていた。
読書が好きだった私にとっては、これは結構ショックな出来事だったのだが、8月に入ると以前と同程度の速度で読書ができるようになって、安堵したと同時に、とてもうれしかったのを覚えている。

 

このころに読んでいた本はこんな感じ。

 

     

 

自分の考えや感じたことを伝えて、交渉する力がないのかなと振り返り、アサーション関連の本も読んだりした。

 

 

 

8月になると、医師から「復帰する自信がないのであれば、リワークプログラムに通い、認知行動療法を試してみてもいいのではないか」というようなことを言われた。

 

「認知療法」というものはわたしも知っていて、(母が統合失調症で、統合失調症の家族を抱える方の集まりに参加していた時期があり、その中で認知療法が効果的だと知り、認知療法に関する本は数冊読んだことがあった)試してみたいとも思ったが、リワークへ通うことの、心理的にハードルが高かった。
リワークに通うと、通常3か月ほどは通わないと効果がないこと、そうなると会社への復帰が大幅に伸びることになる。

かつ、リワークという何をするのかもよくわからないところに放り出されるのも嫌だった。


それで、8月中に「復帰への自信」をつけようと、こんな本まで買ったりした。

 

 


日々の生活の記録を書いて、毎日簡単な脳トレのような問題をこなすもの。(計算問題とか間違い探しとか)

計算問題をやることが自身の復帰につながるとも思えなかったし、仮にこの計算問題が解けたところで、復帰して大丈夫という基準になるとも全く思えなかったけれど、それでもなんとなく続けていた。


8月の診察で復帰する自信が全く湧いてこない旨を主治医に伝えると、「復帰するにしても、再発防止の意味で認知行動療法を受けてみたほうがよいように思う」と言われた。そこで、職場復帰と並行して認知行動療法を受ける方法がないか検討してみることにした。

 

基本的には、ネットで検索し、認知行動療法のメニューを掲載している病院に電話をかけて、費用感や要する期間などを確認する形での病院探しである。

だいたい保険診療がきかないところばかりで、そうすると1回の通院・カウンセリングで15,000円~20,000円ほどにもなる。中には大人気(という表現は不適格かもしれないが)で、いまから予約したとしても受けられるのが数か月先になるという院もあった。
保険診療可能なところで見つかったのは国立病院機構 東京医療センター。

電話で問い合わせをした際の対応も非常に丁寧で安心できた。電話では、原則、東京医療センターの精神科に転院する形だと説明されたが、実際に受診したところ、現在の病院に通院しながら認知行動療法を受けることも可能とのことだった。

ただ、集団認知行動療法の開催は月曜日で、「復帰しても並行して療法をうける」ことはできない。

加えて、保険診療がきかない病院の診察料の高さには気が引けてしまい、リワークに通うことを検討するようになった。

余談ではあるが、休職手当は毎月支給されており、かつ日々の出費は近所のカフェ代と生活費、少しの贅沢が本代くらいなので、生活の心配は特にいらなかった。べつに過去の貯金を切り崩して、保険外診療を受けることもできた。

でも、うつ状態のときというのは、自分がお金を使うことさえ申し訳なくなるもので、特にわたしは「働ないていない」状態に対する罪悪感が強く、そんな状態で高額な診療を受けるなんてとんでもない、という思考回路になっていた。

 

このあたりから、状態がまた悪くなる。

毎日そわそわと気分が落ち着かなく、何かをしていないといられないのに、何をしたらよいかわからない、何もせずにぽやーんとリラックスすることもできず、何かに急き立てられているような気分になることが増えた。特に夕方~夜になると焦りの感情が膨らみ、とにかく散歩をしていた。

 

主治医に進められたリワーク施設の見学は月に一度だった。
見学に来ている人の性別、年齢は様々。うつの他、双極性障害やADHDなども受け入れている施設だった。
簡単にリワークプログラムの概要の説明を受けた後に質疑応答の時間があり、施設内を案内される。施設内には、利用者が作った折り紙やら粘土やら、工作の作品が飾られていて、正直自分がそんなことをしなければならないのかと思うとゾッとした。案内された部屋には畳の部屋もあって「プログラム中に体調がつらくなった時などは、プログラムを退出して、この部屋で少し気分が落ち着くまで休むこともあります」と施設の方が説明しているのを聞いて、自分のことは棚に上げて「人前で泣いてしまう人が通うのか」などと思った記憶がある。

プログラムの説明を聞いても、具体的にどんなことをするのかは想像がつかなかったし、それが自分にとって必要なことなのかは、もちろんわからなかった。

その場で申し込みをしてもよいし、後からの申込でもよいとのことだった。リワークが何なのかが全く分からないまま、申込用紙に名前と連絡先を記入して提出した。

たくさんの病院に電話をかけたり、いろいろ検討した結果として行きついたのがこの説明会なのだ。本来であれば、リワークプログラムを専門としている施設をいくつか見学した上で検討してもよいのだろうが、もうそんな気力もなく、さっさと決めてしまいたい気持ちに流されるまま、その施設の申し込みをすることにした。

 

(長くなるので、続きは後日)